ラップトップPCのバッテリー

今どきのラップトップPCのバッテリーは交換不可だし、薄型化のため筐体の中にそのまま収められている。そしてバッテリーは膨らむ。

使用していたPCの本体のタッチパッドが押しにくいなと思ったら案の定バッテリーが膨らんで筐体が歪んでいた。5年ほど毎日酷使していたものなので、こういうこともあるだろう。

本体のキーボードやタッチパッドは使わず、bluetoothのマウス・キーボード使用なので問題はないのだが、流石に危険が危ないので、新しいラップトップPCを急遽購入することにした。AMD/Ryzen搭載と迷ったが、まさかの「安いから」Intel搭載を選択。

で、納入待ちの間は1世代前のPCがまさかの復活登板。ubuntu 16.04 だったのでアップグレードを重ね、ユーザを一時的に削除、再度作成してホームを初期化。バックアップを復旧することで、ある程度の環境は引き継ぐことができた。イメージとしては gnome の環境は引き継がれず、アプリ固有の設定の一部(chromeとかthunderbirdとか)は引き継げている様子。このへんはバックアップのとり方に依存するのだろうか?

 

bluetooth on linux

メインのデスクトップ環境をLinuxにして数年。まあ、色々な問題が発生しつつもやっていけている。中でも bluetooth 関連は問題に多く直面したのでそろそろメモしておく。

複数のbluetoothスピーカーについて。これは、ubuntuのメジャーアップデートの影響もあると思う。ちょっと記憶があやふやなのだが、以前はbluetoothのペアリングはしておいて、サウンドバイス設定側で使用するスピーカーを切り替えていたような気がする。

それが、bluetooth設定側で切り替えるようなイメージに変わった気がする。この認識はおそらく正確ではないのだが、結果的にこのように運用している。バージョンアップ後にまず戸惑ったのが、2つ目のスピーカーが接続できないことだった。接続できるスピーカーもあったのだが、そちらはいわゆるヘッドセット音質でしか接続できない状態だった。

この仕様にとまどったということはおそらく以前は違ったということだろう。答えは単純で、スピーカーを切り替えるには、接続されているスピーカーを切断して、新しく使う方を接続すればいいだけだった。ヘッドセット音質で接続できていた件は、推測だが対応しているプロファイルが多かった為だろう。

マウスやキーボードなどのデバイスが再接続できなくなる件。これは、どこかのカーネル更新のタイミングで発生した(5.4.0.65.68 → 5.4.0.66.69 のタイミングだった気がする)。Ubuntu 20.04 だったのだが、generic から hwe カーネルに切り替えても症状は殆ど変わらなかった。発生すると、bluetoothを一度offにしてonに戻すと復帰する。発生する条件はランダムな感じだった。

まず試したのがカーネルオプションやモジュールオプションで btusb.enable_autosuspend=0 を設定する、というものだが変化なし。

うまくいったのは、bluetooth の userspace HID を有効にする設定、 /etc/bluetooth/input.conf の UserspaceHID=true だった。しかしこれも暫くしたら接続が定期的に切れたりして、なかなか安定せず。

結局今は、一度ペアリングを解除して再ペアリングを行い、設定も元に戻した状態で、ちょっと安定している。この辺は内部構造をちゃんと調べて適切な対策を取りたいところだ。

axの互換性

ax(Wi-Fi6)の互換性について、うちの環境で1台対応不能なものが見つかった。古い android tablet だ。アクセスポイントは見えるのだが接続できない。ルーターのaxモードを切っても接続できなかったので実はaxの問題ではないかも知れないが、axモードを切ることがどういう意味を持っているのか詳細は不明なのでわからない。

そこで安価な次善策として Wi-Fi アクセスポイントを増やす、という手を使った。非axのアクセスポイントを作って、そこにつなげる作戦だ。Wi-Fiルータなどのブリッジモードや、Wi-Fi中継機など色々と選択肢はあるが、TP-Linkの RE200 が2500円くらいだったので購入。今回の目的を果たすことが出来る機器は他にもあるだろうが、入手性が良かったのでこれにした。

こういう機器のセットアップとして定番なのは、LANケーブルを接続して.. みたいな感じで少々面倒なのだが、恐るべしTP-Link。スマートフォンのアプリで全て方がついてしまった。アカウントを作らなければいけない点はマイナスで、正直それほど信頼出来るわけでも無いし、TP-Linkはユーザの利便性を上げるために若干乱暴なことをしている感もある(NTPの件とか)。しかし、結果的には非常に簡単に設定できて、ファームウェア更新すらアプリから出来て、やりたかったこと(5GHz帯を使いたくない、無線出力を抑えたい)がこの価格の製品で実現できてしまったのだから文句はない。

これは実家のネットワーク環境を刷新する時が来たら、特にPLC機器が不調になったら、TP-Linkが候補に上がってくるかもなあ。

ルーターを新調

最近、かなり不安定な状態になっていた router をようやく変更。 Netgear R7000 から RAX40 に置き換え。

デフォルト状態での Wi-Fiの最高速度は実は同じなのだが、一応 5GHz帯は倍速に上げることが出来る。しかし、旧環境が不安定になっていた理由の大半は接続台数だと思われる。通常時で接続台数が20数台、無線機器だけでも10台以上はあるはずなので、旧機種のキャパを超えていたのだろう。

動作は快適。発売直後はfirmwareがこなれていなかったようだが、この1年ほどでかなり成熟した模様。

奇妙な問題として、一台のデスクトップからアクセスポイントが見えなくなった。有線接続なので問題はなかったのだが念の為に調べてみると、一部の子機でWi-Fi6(いわゆるax)のアクセスポイントが見つからない問題があるとのこと。Intelのいくつかのモデルが挙げられている。

Wi-Fi 6 (802.11ax) 対応のワイヤレス・ルーターおよび 802.11ac 対応のインテル®...

まさしくそれに含まれていて(AC 3168)、ドライバを更新したら解決。axを無効にしても解決するのかもしれないが、それは最後の手段に取っておこう。

ubuntu 20.04

やっと ubuntu 20.04.1 への upgrade が解禁されたので、やってみた。基本的な UI は大して変わらず。機能的にも特に問題は無いように見える。

しかし、18.04 の時から気になっていた、というか途中から気になり始めていた件、bluetooth スピーカーの不思議な挙動は変わらなかった。複数の bluetooth スピーカーを比較しながら試用していたのだが、ある時からそれまで使用できていたスピーカーが使えなくなった。また、新しく購入したスピーカーではa2dpが有効に出来ず、ヘッドセットのprofileしか使えない状態だったり(これは、linuxでは使えないのかな、と思い込んでいた)。

20.04.1 でもその傾向は変わらず、それどころか、その時にメインで使っていたスピーカー以外で何らかの異常が発生していることに気付いた。ここまでで、色々な対策を試していたのだが全て効果なし。いよいよおかしい、と思ってやっとピンと来た(遅い)。

リソースが競合して、複数のa2dpバイスを有効に出来ないのでは。

試しに、メインのスピーカーを切って、内蔵スピーカーに切り替え。その状態で問題のあったスピーカーに接続すると、今までの苦労が嘘のように全てのスピーカーがちゃんと動作してしまった。

おそらくだが、18.04 のどこかの段階で何らかの修正により挙動が変わったのだろう。もしかすると前の状態に戻す手段があるのかもしれないが、ひとまず状況がわかって一歩前進。

 

 

なんとなく色々と

松浦有希というミュージシャンがいて、学生の時になんとなく記憶に残っていたのだが、それが何なのか、ポジティブな感想を持ったのか、かなりあやふやな状態になっていた。

別のミュージシャンと混乱していたこともあったのだが、最近ビデオを整理していた時に見つけたのが「おやゆび姫物語」の録画だった。何で録画していたのかも思い出せない。残っていた録画は第8話なので、もしかするとたまたまOP/EDを見て気に入ってそれを録画するためにしたのかもしれない。内容的には森野うさぎがキャラデザインをしている子供向けの童話アニメというちょっとアレな感じ以外は特に個人的な引っかかりが無いからだ。そのOP/EDのミュージシャンが松浦有希だ。

おそらく、これによるポジティブな感想があったものの、当時はまだネット検索も黎明期で詳しく調べることも出来ずに名前だけを覚えていたわけだ。そして、まとめて音源を購入してみて色々と分かってきた。

当時、自分が引っかかったのは、わかりやすくZabadakPsy・sなどとの類似性だと思われる。特にZabadakとは関わっているミュージシャンも少しかぶっていて、作詞者にも同じ名前がある。また、岡田徹がアレンジに関わっていることから、こじつけだが濱田理恵も思い浮かぶ(ムーンライダーズ絡みとして)。とはいえ、この辺は音楽の方向性から似たようなアレンジャーや演奏者が起用されているだけだろう。

先述のアニメ作品を皮切りにその後もアニメの主題歌などを多く手がけているし、少しのインターバルのあとKING系列のSTAR CHILDに移籍していることからも、その方向性で活躍していた(いる)ようだ。

もうちょっと早くにちゃんと調べていたら、お望みの楽曲だけを買うために1stを購入し、満足して終わっていたのではないかと思う。

自分はどうも記憶を泳がせる癖があるようで、たとえそれが明らかにポジティブな記憶でも、それをはっきりと調べずにしばらく放置して、偶然に詳細を知る、または再会するのを期待することがある。本件はその最たる例だが、知ってから約25年という超・遠投で、しかも結局しびれを切らして調べてしまった例だ。正直、こんなに発酵させるべきではなかったが、それを抜きにすればそう悪くない。

続 SOFT BALLET は本当に早すぎたのか

以前、SOFT BALLETDepeche Mode の強い影響下にあったことと、Depeche Mode の日本での知名度の低さとSOFT BALLETの一般での認知度に関連があるのでは、みたいなことを書いた。

しかし、この話は実は片手落ちである。それは、Depeche Mode の影響を強く感じさせるのは森岡氏のソングライティングと遠藤氏のボーカルスタイルであって、SOFT BALLETの音楽的な中核である藤井氏の事をほぼ語っていないからだ。なぜ語らなかったというと、知っているようでいて実はよく知らない領域の話だからだ。その領域とは EBM である。

EBM の定義についてはWikipediaなどにおまかせするとして、なぜ SOFT BALLETEBM が関係していると言えるのかは、音を聞けば分かるというのもあるし、デビューシングルである「Body To Body」というタイトルからもわかる。これは EBM創始者ともいえるベルギーのグループ、Front 242 の初期シングルの収録曲の名前だ(1981年)。同じなのは曲名だけで全く異なる曲なのだが(そもそも初期Front 242 は、後にEBMを提唱した1988年頃とはかなり異なる音楽性だった。しかし、Electronic 'Body' Music にとって 'Body' とは重要な言葉であることは言うまでもないだろう)、初の音源は謂わば名刺代わりであり、自分らは EBMをやりますよ、という自己紹介に他ならない。

と、偉そうなことを語っているが、自分はつい先日まで EBM について完全に「知った気」になっていたのだ。たとえば EBM の典型的なスタイルは実感出来ていたのだが、その歴史的な経緯を全く知らなかった。つまり、どのように影響しあっていたのか知らなかった。Front 242 と Front Line Assembly が紛らわしいなあと思ってたレベル。しかも、大本の Front 242 をちゃんと聞いていない。

最近になってやっとその辺の情報や音源をまとめ始めて、SOFT BALLET にどのような形で(具体的に)EBMの影響が組み込まれているのかが見えてきた。とはいえまだ感覚的な理解でしかない。FLAの影響は強いけれど、その宗家とも言えるSkinny Puppyの影響はあまり無さそうかなあとか、Front 242 は音作りとかリズムパターンという意味で間接的には影響を受けていそうだがあまり全面には出てきてないかなとか。

かなり乱暴に言うと、特にAlfa時代のSOFT BALLETDepeche Mode と Front Line Assembly の折衷サウンドになっている。もうちょっと具体的に元ネタを掘ってみたいところだが、なんとなく FLAを1年ほど遅れでフォローしている感じなんじゃないかと踏んでいる。で、少なくともMillion Mirrorsまでは FLA の影がちらつく(DMの代わりにSoft Cellっぽい曲があったり)。SOFT BALLET は Million Mirrorsが転機だというイメージがあったが、実は次作の INCUBATE の方なのではないかと思えてきた。